勝手本57「出口のない海」 横山秀夫
読んだ後思わず「ふぅ~~」と
吐息が漏れてしまいますね。
人間魚雷「回天」。
自ら志願して搭乗する並木。
甲子園優勝の経験もしたが、肘を壊し投げられなくなり
「いつか魔球を投げる」と口癖のように言い続けた。
特攻に志願した並木の葛藤。
国のため。家族のため。愛する人のため。
死にいく理由はいくつもあれど、自分の中にある本当の気持ちは・・・・
「俺は、回天を伝えるために死ぬよ」
このセリフの中の並木の気持ちが痛いほどです。
家族や愛する人のために死ぬ。
でもやっぱり、生きてそばにいたい。
あたりまえにあたりまえで、でもそのあたりまえが言えず
それどころか思う事も許されず。
その中で自ら散ろうとする隊員の葛藤がにじみ出ていました。
もうひとつ。
沖田や、弟のトシ坊の考えや言葉から教育って
使い方を間違えればほんとに恐ろしいものだな、と思いました。
この本は、感動というのとは少し違います。
かといって、読後のさわやかさなどありません。
でも、一度は読んで欲しいです。
いんちょー
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